2010 年以降に発売された Apple 製品の液晶 (LCD) ディスプレイのピクセル異常について

「ピクセル異常」について、その原因や、許容数を超えるピクセル異常が液晶パネルに現れた場合の対処法などをご説明します。

多くの Apple 製品が、液晶 (LCD) ディスプレイを採用しています。LCD 技術では、行と列によって指定されるポイント (ピクセル) に基づいて、画面にテキストと画像を表示します。各ピクセルには 3 つのサブピクセル (赤、緑、青) があり、この 3 色でフルカラー画像を表現しています。各サブピクセルには対応するトランジスタがあり、それぞれのサブピクセルのオン/オフの切り替えを担っています。

画面のサイズに応じて、LCD パネル上のサブピクセルの数は数千個から数百万個にもなります。たとえば、iMac (Retina 5K, 27-inch, 2019) に採用されている LCD パネルのディスプレイ解像度は 5120 x 2880 で、ピクセル数は実に 1,470 万を超えています。各ピクセルは、赤、緑、青のサブピクセルで構成されているため、この 27 インチディスプレイの場合、4,400 万を超える発光素子で構成されていることになります。たまに、トランジスタが正しく機能しなくなり、その影響で、対応するサブピクセルがオフ (黒点) またはオン (輝点) のままになることがあります。ディスプレイ上には数百万個のサブピクセルがあるため、そうしたトランジスタが LCD 上にわずかながらも見つかる可能性があります。また、場合によっては、小さな埃や異物がピクセル異常に見えることもあります。Apple では製品に高品質の液晶パネルを採用していますが、ごく一部のパネルでピクセル異常が起きる可能性も否めません。 

ほとんどの場合、ピクセル異常は、異物がディスプレイの内部に入り込んだか、ガラス製パネルの表面に付着したことが原因です。異物はたいがいが不規則な形状で、背景が白い場合に目立ちやすくなります。異物がガラス製パネルの表面に付着している場合は、糸くずの出ない布で簡単に拭き取れます。画面内部に付着した異物は、Apple 正規サービスプロバイダまたは Apple Store 直営店で取り除く必要があります。 

ディスプレイのドット抜けについてご心配な場合は、お使いの Apple 製品を、Apple Store 直営店、Apple 正規サービスプロバイダ、または独立系修理プロバイダにお持ち込みいただき、詳しい検査を依頼してください。この評価は有料となる場合があります。セルフサービス修理で実施する保証対象外修理でも、Apple 純正部品を利用できます*。

  ピクセル異常 (黒点)     ピクセル異常 (輝点)        異物混入              

ピクセル異常の例

関連情報

2010 年以前に発売された Apple 製品のピクセル異常については、こちらの記事を参照してください。

* 独立系修理プロバイダは、Apple の純正部品、ツール、トレーニング、サービスガイド、診断プログラム、リソースを利用できます。独立系修理プロバイダによる修理は、Apple の製品保証や AppleCare プランの保証対象にはなりませんが、プロバイダ独自の修理保証が適用される場合があります。セルフサービス修理では、電子デバイスの複雑な修理をしたことがあるお客様に、Apple の純正部品、ツール、修理マニュアルを利用してご自身で保証対象外の修理を実施していただけます。セルフサービス修理は、現時点では、2020 年以降に発売された一部モデルの Mac コンピュータを対象に、一部の国や地域で利用できます。修理マニュアルの閲覧や対象モデルの部品の発注には、「Self Service Repair」ページをご利用ください。

公開日: