Mac OS: インターネットとローカルファイル共有に同時に接続する方法
概要
この記事では、コンピュータ同士の接続(「ローカルネットワーク」)と、インターネットへの接続を同時に行えるようにコンピュータを設定する方法について 説明します。これにより、たとえば、Web ブラウザを使いながらローカルでファイル共有を利用できます。同じ方法が、他のローカル TCP/IP 動作に対しても適用されます。
対象製品
Mac OS 9.2, Mac OS 9.1, Mac OS 9.0, Mac OS X 10.4, Mac OS X 10.3, Mac OS X 10.2, Mac OS X 10.1, Mac OS X 10.0, Mac OS X 10.5
コンピュータ間でファイル共有を設定してインターネットに接続しようとすると、次の現象が起こることがあります:
- コンピュータは、ファイルを共有したりインターネットに接続することはできますが、同時に両方を行うことはできません。
- Mac OS 9 コンピュータからは Mac OS X コンピュータが見えますが、接続できません。Mac OS X コンピュータに接続しようとすると、Mac OS 9 コンピュータのモデムはダイアルアップを試みることがあります。
- Mac OS X コンピュータの起動時間が極端に長くなることがあります(不適切なネットワーク設定のため)。
上記の現象は、ローカルネットワーク上にルータ、またはそれに相当するものがないために起こっています。一般的な場合では、自宅で 2 台目のコンピュータを追加して Ethernet 経由でファイル共有用に 2 台目を接続しても、インターネットに接続するには各コンピュータの 56 kbps モデムがそのまま使われています。この記事では例として「ファイル共有」を扱っていますが、ローカルエリアネットワーク (LAN) 上で使用する他の TCP/IP サービスにも適用できます。
この状況を解決する理想的な方法は、ネットワークにルータを追加することですが、以下では、別の解決方法についても説明します。自宅や小規模なネットワー クでは、ルータはインターネットに接続して、その接続を複数のコンピュータで共有します。ルータはインターネットサービスプロバイダから発行される、パブ リック Internet Protocol (IP) アドレスを保持します。コンピュータはルータやコンピュータ同士で通信するために「プライベート」IP アドレスを獲得します。ルータの利点は、コンピュータが同じ IP 設定を使用して、コンピュータ同士や外部と通信することです。上記の現象すべては、ルータがない場合に必要となるダイアル IP 設定の管理ミスによって発生します。
どのような種類のルータが必要ですか?
ルータは、価格、機能、容量などで幅広い範囲に渡っています。自宅で使用するように設計された種類のルータが最適と言えるでしょう。このような「卓上」 ルータは商用のラックに配置するようなルータに比べて、非常に小型で安価です。ダイアルアップモデムでインターネットに接続する場合、AirMac ベースステーションなどの内蔵モデムが装備されているルータのみから選ぶように注意してください。ルータで利用できる接続の組み合わせには、次がありま す:
- Ethernet のみ
- Ethernet と 56 kbps モデム(ダイアルアップが必要となります)
- Ethernet と 802.11 ワイヤレス Ethernet
- Ethernet、56 kbps モデム、および 802.11 ワイヤレス Ethernet
Apple AirMac ベースステーション (Dual Ethernet) は、最後の組み合わせの例になります。有線とワイヤレス Ethernet クライアントの両方に対して、ダイアルアップやブロードバンド経由でインターネットに接続する機能を使って、サービスを組み合わせます。ネットワークにワ イヤレスコンピュータをすぐに追加する予定がない場合でも、AirMac ベースステーション (Dual Ethernet) の有線ルーティング機能を使うことができます。
その後、ルータに付属する説明書に従って、クライアントコンピュータへ IP アドレスを割り当てます。この操作は、コンピュータを「DHCP サーバを参照」に設定すると、ほとんどの場合は自動的に行われます。Mac OS 9 では、「TCP/IP」コントロールパネルで行われます。Mac OS X では、「システム環境設定」の「ネットワーク」パネルで行われます。使用するルータやルータの設定方法によっては、「TCP/IP」コントロールパネルや 「ネットワーク」環境設定パネルで、DNS サーバアドレスを手動で入力しなければならない場合があります。DNS サーバアドレスは、インターネットサービスプロバイダから提供されます。AirMac ベースステーションをお使いの場合は、「AirMac 設定アシスタント」を使用できます。追加情報については、次の記事から入手できます:
120146: Designing AirPort Networks for Mac OS X (v10.2): AirMac ネットワークの構築 2 マニュアル
120061: Designing AirPort Networks for Mac OS X (v10.1) マニュアル
75138: 「AirMac ネットワークの構築 (Mac OS 9)」に関するマニュアル
別の解決方法
ルータを使用したくない場合は、次の解決方法を利用してください。次の、別の解決方法では、お使いのインターネットサービスプロバイダ (ISP) の制限事項を尊守することを前提としています。次の項目を必ず考慮してください:
- お使いのコンピュータすべてがダイアルアップモデムを搭載している場合、所定の時間に 1 つの電話回線に対して(さらに、おそらく 1 つの ISP アカウントに対しても)インターネットに接続できるコンピュータは 1 台だけです。
- ブロードバンド(ケーブル、DSL、衛星通信、その他)接続をお使いの場合は、ISP に対して各コンピュータごとに追加 IP アドレスを要求(追加費用がかかる場合があります)しない限り、一度にブロードバンドモデムに接続できるコンピュータは 1 台だけです。
- 一部のブロードバンドモデムは、新規コンピュータを認識するためにいったん電源を切るか、または電源コードを外す必要があります。
- 一部のブロードバンド ISP から提供される「モデム」は、ルータ機能も兼ね備えています。はっきりしない場合は、ご利用になっている ISP にお問い合わせください。
Mac OS X の場合の手順
Mac OS 9 の場合の手順
Mac OS X
Mac OS X は同時に複数の IP アドレスを保持でき、自動的に IP アドレスを切り替えることが可能です。ただし、最適なパフォーマンスを利用するには、IP アドレスを適切に設定する必要があります。
インターネットに接続するネットワークインターフェイス(「ポート」)(Ethernet、AirMac、モデム等)は、ポート設定リストの一番最初に設 定されている必要があります。つまり、Mac OS X が起動してインターネットサイトに接続する時に、最優先ポートとして最初に使用されます。ローカル共有に接続するために使用するポート(Ethernet または AirMac)は二番目になります。以下の手順に従ってください:
- アップルメニューから「システム環境設定」を選択します。
- 「表示」メニューから「ネットワーク」を選択します。
- インターネットに物理的な接続に使用するポートを「表示」メニューから選択します (Mac OS X 10.1 以前では、「表示」メニューは「設定」メニューとなっています)。
- 「TCP/IP」タブをクリックします。
- このパネルは、インターネットサービスプロバイダから直接設定されているはずです。設定されていない場合は、適切に設定を行ってください。特定の設定情報に対して詳しくは、次の記事 106796:Mac OS X: インターネットとネットワーク関連のトピック(接続方法やトラブルシューティング)を参照してください。
- 「表示」ポップアップメニューから「ネットワークポート設定」を選択します (これは、Mac OS X 10.2 以降での表記です。10.1 バージョンでは「動作中のネットワークポート」を選択します。10.0 バージョンでは「詳細設定」を選択します)。
- 手順 3 で選択したポートがリストの一番上にない場合は、一番上にドラッグします。ポータブルコンピュータのユーザ は、コンピュータを使用する場所に対して、優先順位のついた異なるネットワークインターフェイスが必要となる場合があります。たとえば、自宅では内蔵モデ ムを優先的に使用したいが、職場や学校では AirMac を使用したい場合などが考えられます。このような場合、「場所」メニューについて詳しく調べるには、次の記事 106653:Mac OS X:「場所」の使用方法 を参照してください。
- ローカルファイル共有に使用するポートを探します。
- このポートがポート設定リストの二番目にない場合は、二番目にドラッグします。
- 「表示」メニューからこのポートを選択します。
- 「TCP/IP」タブをクリックします。
- 「設定」ポップアップメニューから「手入力」を選択します。
- 次のように設定を入力します:
サブネットマスク:255.255.255.0
IP アドレス:10.0.1.x アドレス
「10.0.1.x」の「x」には 1 から 255 までの数字が入ります。例:「10.0.1.2」。コンピュータごとに異なるアドレスが設定されていることを確認します。ルータや他のフィールドは空欄のままにしておきます。 - 「今すぐ適用」をクリックします。
Mac OS 9
ネットワーク上に Mac OS X コンピュータがない場合は、「ファイル共有」コントロールパネルを開いて、「TCP/IP 接続でファイル共有を可能にする」機能のチェックボックスが選択されていないことを確認する必要があるだけです。これにより、IP 設定を使った割り込み作業なしで AppleTalk 接続が可能になります。
ネットワーク上に Mac OS X コンピュータがある場合は、Mac OS X コンピュータとファイル共有するために TCP/IP が必要となります。これにより、Mac OS X と同様に、Mac OS 9 コンピュータも 2 つの IP アドレスを保持することが必要となります。Mac OS 9 の「TCP/IP」コントロールパネルにはこのオプションが用意されていませんが、Open Transport ソフトウェアの管理下にあれば、これは可能です。Open Transport でこの機能を使用するには、IPNetrouter (IPNetrouter) などの他社製ルーティングソフトウェアを使用できます。他社製ルーティングソフトウェアを使用するには、Mac OS 9 コンピュータがパブリックとプライベート IP 設定の両方を保持するように設定します。たとえば、56 kbps モデムを使ってインターネットに接続しながら、10.0.1.x アドレスを保持するように設定します。アドレス「10.0.1.x」の「x」には 1 から 255 までの数字が入ります。例:「10.0.1.2」。コンピュータごとに異なるアドレスが設定されていることを確認します。
ソフトウェアルータを使用すると、個別のハードウェアルータを使ってできるように、1 つのダイアルアップ接続で同時に複数のコンピュータを接続できるという利点もあります。ルータソフトウェアに付属の説明書を参照してください。
作業環境マネージャ
Mac OS 9 ユーザが利用できる他の方法としては、最後に、「作業環境マネージャ」があります。この方法では、共有とインターネット接続を同時に行うことはできません が、2 つの IP 設定を素早く問題なく切り替えることができます。「インターネット」という名前でパブリック接続用に 1 つ目の作業環境を作成し、2 つ目を「ファイル共有」という名前でローカル「10.0.1.x」アドレス用に設定します。コントロールバーの「作業環境マネージャ」部分を使って、切り 替えを行います。設定方法については、コンピュータの「ヘルプ」メニューから「Mac ヘルプ」を選択して、「作業環境マネージャ」で検索してください。
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